プログレッシブ・ロック・レコード・レヴュー

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プログレッシブ・ロックとアルバムの個人的随想

The yes album / イエス・アルバム

The yes album / イエス・アルバム
 
1971/3
- SIDE A ---------------------------------------
Yours Is No Disgrace / ユアズ・イズ・ノー・ディスグレイス
The Clap / ザ・クラップ
Starship Trooper / スターシップトゥルーパー
  Life Seeker / ライフ・シーカー
  Disillusion / ディシルーション
  Würm / ワーム
- SIDE B ---------------------------------------
I've Seen All Good People / アイヴ・シーン・オール・グッド・ピープル
  Your Move / ユア・ムーブ
  All Good People / オール・グッド・ピープル
A Venture / ア・ベンチャー
Perpetual Change / パペチュアル・チェンジ

- PERSONNEL -------------------------------------
Jon Anderson / ジョン・アンダーソン(ボーカル・パーカッション)
Chris Squire / クリス・スクワイヤー(ベース・ボーカル)
Steve Howe / スティーブ・ハウ(ギター・ボーカル)
Tony Kaye / トニー・ケイ(キーボード)
Bill Bruford / ビル・ブラッフォード(ドラムス)
 1曲目から実に楽しめるロックである。スピード感があり、ベースもギターも素晴らしい。次作からがあまりにすごいので、3枚目にあたるこのアルバムは目立たない存在であるが、改めて聞くとなかなかいい。
 このアルバムからスティーブ・ハウが参加しているが、彼のギターは実に妙だ。ロック・ギタリストであるにもかかわらず、弾いているフレーズは少なくともブルースの影響は感じられない。ロック・ギターの最大の特徴であるチョーキングもほとんどないのだ。
 2曲目は、ハウのギター・ソロだ。これは後述の YouTube で聞くことができるので是非聞いて欲しい。彼の珍しいチョーキングがわずかに聞ける。超絶技法のこの曲は一体なんだろう、ロックではあるのだろうが、テクニック的にはカントリーかな?これだけギターが弾ければ楽しいだろうな。

 続くスターシップ・トゥルーパーも「カッコいい」曲だ。この後のアルバムで感じられる幻想的な雰囲気がなく、比較的ストレートなロックのように感じられる。それでもかなり独創的だが。

 また、ジョンのボーカルやハウのギターもすごいのだが、クリスのベースが実にいい。YESの中で最も地味に感じられるのがベースのクリス・スクワイヤーであるが、どのアルバムでもよく聞いていると彼のベース(リッケンバッカー)の硬い音は曲に生命を与えているかのような存在だ。つくづくYESは優れたメンバーの集まりなのだなぁ。
 

Fragile / こわれもの

Fragile / こわれもの
 
1971/11 ★★★★★
- SIDE A ---------------------------------------
Roundabout / ラウンドアバウト
Cans and Brahms / キャンズ・アンド・ブラームス(Wakeman)
We Have Heaven / 天国の階段 (Anderson)
South Side of the Sky / 南の空
- SIDE A ---------------------------------------
5% for Nothing / 無益の5% (Bruford)
Long Distance Runaround / 遥かなる思い出
Fish / フィッシュ (Squire)
Mood for A Day / ムード・フォア・ア・デイ(How)
Heart of the Sunrise / 燃える朝焼け

- PERSONNEL -------------------------------------
Jon Anderson / ジョン・アンダーソン(ボーカル・パーカッション)
Chris Squire / クリス・スクワイヤー(ベース・ボーカル)
Steve Howe / スティーブ・ハウ(ギター・ボーカル)
Rick Wakeman / リック・ウェイクマン(キーボード)
Bill Bruford / ビル・ブラッフォード(ドラムス)

Mood For A Day / ムード・フォー・ア・デイ by Mr. Chris

 YouTubeにはこのギターソロを弾く動画が数多くある。さすがYESはファンが多いし、ギター弾きなら是非弾いてみたい曲だ。
 中でもこのChirisさんの演奏は、リズムもしっかりしているし音も非常に良く出ている。抜群に巧い!

Close to the Edge / 危機

Close to the Edge / 危機
 
1972/9 ★★★★★
- SIDE A ---------------------------------------
Close to the Edge / 危機
  The Solid Time of Change / 着実な変革 
  Total Mass Retain / 全体保持 
  I Get Up I Get Down / 盛衰 
  Seasons of Man / 人の四季 
- SIDE B ---------------------------------------
And You And I / 同志
  Cord of Life / 人生の絆 
  Eclipse / 失墜 
  The Preacher The Teacher / 牧師と教師 
  Apocalypse / 黙示 
Siberian Khatru / シベリアン・カトゥール

- PERSONNEL -------------------------------------
Jon Anderson / ジョン・アンダーソン(ボーカル・パーカッション)
Chris Squire / クリス・スクワイヤー(ベース・ボーカル)
Steve Howe / スティーブ・ハウ(ギター・ボーカル)
Rick Wakeman / リック・ウェイクマン(キーボード)
Bill Bruford / ビル・ブラッフォード(ドラムス)
 日本語タイトルは「危機」である。英語タイトルを直訳すると「端に近い」くらいの意味だと思う。この日本語タイトルは実に素晴らしい。聞けばまさに「危機」と言うタイトルがイメージとして情景を作る。

 しかし、改めて聞くと「危機」と言うよりは「奇跡」のようなアルバムである。ロック史上これほど輝く名作はないと思う。A面1曲「Close to the Edge / 危機」は緻密な構成と高度な演奏力があると同時に、美しく、パワーに溢れ、繊細でダイナミックだ。
 YESの演奏能力はこの時点で最高潮に達している。片面1曲と言うのがこれが始めてではないかも知れないが、プログレッシブ・ロックアルバムでLPの片面1曲の最高傑作であることに間違いはない。同時にロック組曲としても始めての傑作である。

 素晴らしいのはA面だけではない。B面の「And You And I / 同志 」「Siberian Khatru / シベリアン・カトゥール」は静と動と言った感じで、美しいアコースティック・ギターが心に残る「同士」と強烈な印象のギターリフが素晴らしい「シベリアン・カトゥール」、これほどの優れた曲を作れたことが、「奇跡」なのだ。

Tales from Topographic Oceans / 海洋地形学の物語

Tales from Topographic Oceans / 海洋地形学の物語
 
1973/10 ★★★★
- SIDE A ---------------------------------------
The Revealing Science of God / 神の啓示
- SIDE B ---------------------------------------
The Remembering / 追憶
- SIDE C ---------------------------------------
The Ancient / 古代文明
- SIDE D ---------------------------------------
Ritual / 儀式

- PERSONNEL -------------------------------------
Jon Anderson / ジョン・アンダーソン(ボーカル・パーカッション)
Chris Squire / クリス・スクワイヤー(ベース・ボーカル)
Steve Howe / スティーブ・ハウ(ギター・ボーカル)
Rick Wakeman / リック・ウェイクマン(キーボード)
Alan White / アラン・ホワイト(ドラムス)
 このアルバムが発表された時、

  ジョン・アンダーソン 29歳
  スティーブ・ハウ 26歳
  クリス・スクワイヤー 25歳
  リック・ウェイクマン 24歳
  アラン・ホワイト 24歳

 作曲ももちろん彼ら自身だ。これは脅威的なことだ。(私が25歳の時なにができた??)20代の天才はできることが違うなぁ。この年齢を見ると彼らの作品を批評しようなどと考える自分が恥ずかしくなる。

Relayer / リレイヤー

Relayer / リレイヤー
 
1974/12 ★★★
- SIDE A ---------------------------------------
The Gates of Delirium / 錯乱の扉
- SIDE B ---------------------------------------
Sound Chaser / サウンド・チェイサー
To Be Over / トゥ・ビー・オーバー

- PERSONNEL ---------------------------------
Jon Anderson / ジョン・アンダーソン(ボーカル・パーカッション)
Chris Squire / クリス・スクワイヤー(ベース・ボーカル)
Steve Howe / スティーブ・ハウ(ギター・ボーカル)
Patrick Moraz / パトリック・モラーツ(キーボード)
Alan White / アラン・ホワイト(ドラムス)
 当時のライブ映像、キーボードはパトリック・モラーツだ。
 ライブであるが、改めて思うのは演奏が上手いということだ。上手すぎるぐらい。これほど複雑な曲をよくまぁ、再現できるものだ。
 後のイエスに加わるトレヴァー・ラビンは、スピードではハウを上回るテクニックを披露するのだが、ここで聞けるハウのギターはやはりone&onlyの素晴らしいギターだ。

The Six Wives of Henry VIII / ヘンリー八世の六人の妻 / リック・ウェイクマン

The Six Wives of Henry VIII / ヘンリー八世の六人の妻 / リック・ウェイクマン
1973/2 ★★★★★
- SIDE A ---------------------------------------
Catherine Of Aragon / アラゴンのキャサリン
Anne Of Cleves / クレーヴのアン
Catherine Howard / キャサリン・ハワード
- SIDE B ---------------------------------------
Jane Seymour / ジャーン・シームーア
Anne Boleyn /アン・ブーリン
 /The Day Thou Gavest Lord Hath Ended
Catherine Parr / キャサリン・パー
 リレイヤーの発表後、バンドは各メンバーのソロアルバムを作成する。もっともリック・ウェイクマンはすでにグループを抜けていて、このアルバムは73年2月の発表、この後、次々と作品を作成し、「究極」で再びYESに加わるまで6枚ものアルバムを発表しているだ。

1974年 地底探検
1975年 アーサー王と円卓の騎士
1975年 リストマニア
1976年 神秘への旅路
1977年 罪なる舞踏
1977年 ホワイト・ロック

 リック・ウェイクマンのソロアルバムは半端ではなく、1971年から2006年までの35年間になんと85枚もの作品があるのだ。
 これだけの作品を作るには相当の精神力が必要と思われるのだが、アルコール中毒で、YESのコンサート中にビールを飲んでいたなどと言うエピソードもある。
 さすがに、聞いたこと事のない作品ばかりだが、この「ヘンリー8世」や「地底探検」「アーサー王」等は歴史に残るアルバムといえる。
 このジャケットも見開きなのだが、内側のリックとそれを取り囲むキーボード郡の写真があり、嬉しいことに楽器の名称まで表示されている。

スタインウエイ9'グランドピアノ 上に カスタムミキサーとフリクエンシーカウンター
メロトロン400-G (Vocals,Sound Effects, Vibes) 上に ミニムーグシンセサイザー
メロトロン400-G (Brass,Strings,Flutes)上に ミニムーグシンセサイザー
ハモンドC-3オルガン 上に RMIエレクトリックピアノアンドハープシコード
さらに トーマス・ガフのハープシコードとアープのシンセサイザーも使用したとある。
***
 このときリックは23歳くらいだと思うのだが、その演奏は脅威的だ。やはり20代の天才の音は迫力と勢いが違う。神業的な演奏技術はもちろんなのだが、それプラス若さのもたらす何かが、30年前の演奏にもかかわらず鳥肌が立つほどの感動を与えてくれる。

 このアルバムはヘンリー8世の6人の妻がタイトルなのだが、彼はそのストーリーからイメージして作曲しているのだろうが、その物語を知らずともこの演奏は聴く者を圧倒する。今時インストゥルメントでこれだけのイメージを表現した音楽を作り上げるミュージシャンがどれほどいるだろうか。

 曲は決して難解ではなく非常に親しみやすい。優しく美しいメロディーも数多く散りばめられているが、やはりメインはリズム感あふれるクラシカル・ロックのイメージである。
 中でも最高のできは「クレーヴのアン」だと思う。スピード感がすばらしい。

 実は私はリック・ウェイクマンに会って話をしたことがあるのだ!
 2003年東京でのYESライブは「ラウンドアバウト」をメインテーマにしたコンサートで、メンバーはオリジナルの5人、(ドラムはアラン・ホワイト)。
 実にヘンリー8世から30年後だ!!!!

 旧友のお陰でこのコンサートでのバックパスを手に入れた。なんと、コンサート後にメンバーに会うことができ、リック・ウェイクマンとの2ショットをゲットしたのだ。
 興奮で我を忘れた状態で必死に英語を話していた自分が今も忘れられない。

Beginnings / ビギニングス / スティーブ・ハウ

Beginnings / ビギニングス / スティーブ・ハウ
1975/ ★★★
- SIDE A ---------------------------------------
Doors of Sleep / ドアーズ・オブ・スリープ
Australia / オーストラリア
The Nature of the Sea / 遥かなる海
Lost Symphony / ロフト・シンフォニー
- SIDE B ---------------------------------------
Beginnings / ビギニングス
Will o' the Wisp / ウィル・オー・ザ・ウィスプ
Ram / ラム
Pleasure Stole the Night / 歓喜の夜
Break Away From It All / ブレイク・アウェイ

- PERSONNEL -------------------------------------
Steave Howe / Guitars,steel,bass,pedal steel, mandorin,moog,organ,dobro guitar,banjo,washboard,vocal
Alan White / Drams
Bill Braford / Drams
Patric Moraz / Piano,melotron,
And other musicians
 YESミュージックの楽しみは色々とあるのだが、その中でスティーブ・ハウのソロは実にすばらしい存在である。オマケというわけではないのだが、このころのアルバムにはハウのギター・ソロがちりばめられている。
 彼のソロはロックではない、もちろんクラシックでもない。カントリー的な要素もあればクラシックの雰囲気もあるのだが、詰まるところスティーブ・ハウのギターなのだ。
 演奏は難しいのだが、がんばればコピーできる。ギター1本でこれだけの表現ができるのだという最高の曲である。私も高校生のころに必死に Mood for a day をコピーした。
 これが弾けると学校でギター・ヒーローになれるのだ。

 Mood for a day・Clap・Ram がその代表だが、このソロアルバムでは Ramを聞くことができる。 
 Ram と Clap は少し似たところがあるので間違えられるのだが、Ramはこのソロアルバムの曲で Clap は Yessongs と言うライブアルバムに収録されている。

 You Tube のこのビデオはおそらく当時のもので演奏は生き生きとしている。
 長い髪を振り乱してギターをかき鳴らす姿に憧れたものだ。

Olias of Sunhillow / サンヒローのオリアス / ジョン・アンダーソン

Olias of Sunhillow / サンヒローのオリアス / ジョン・アンダーソン
1976/ ★★★★★
- SIDE A ---------------------------------------
Ocean Song / オーシャン・ソング
Meeting (Garden Of Geda) / ミーティング(ゲダの庭)
 Sound Out The Galleon / サウンド・アウト・ザ・ガレオン
Dance Of Ranyart / ランヤートの踊り
 Olias (To Build The Moorglade) / オリアス
QoQuaQ Ën Transic / コクアク・エン・トランジック
 Naon / ナオン
 Transic Tö / トランジック
Flight Of The Moorglade / ムアグレードの飛行
- SIDE B ---------------------------------------
Solid Space / ソリッド・スペース
Moon Ra / ムーン・ラ
 Chords / コード
 Song Of Search / ソング・オブ・サーチ
To The Runner / 走者

- PERSONNEL -------------------------------------
Written and performed by Jon Anderson
 ここで紹介するYES系アルバムの中で私がもっと愛するのがこのアルバムである。このアルバムには壮絶なギターソロも強烈なキーボードソロもない。ドラムさえもほとんどないと言って良いだろう。
 柔らかく心を打つキーボードにのって、ジョンのボーカルが響き渡るだけだ。これほどロック色のないロックアルバムもないのではないだろうか。

 ドラムがない、と言うのは実に画期的だ。聞き流すとドラムがないことに気がつかない、なぜなら十二分にリズミックなのだ。それはボーカルとキーボードがリズムを担当すると言う手法をとっているからなのだろう。ジョンはボーカルがないときはパーカッションを担当することが多い、その性もあって、リズム系には敏感なのではないだろうか、そこであえてこのアルバムでは通常のドラムのリズムを避けて、作成したのだろう。ドラム以外の楽器でリズムを取っている場面がほとんどだ。

 このアルバムはすべてジョンによって作成されたことになっているが、実はキーボードのほとんどはバンゲリスだろう。バンゲリスは後で取り上げるがギリシャのアフロディテス・チャイルドのキーボードだ。
 YOUTUBEにはこのアルバムの曲が意外とあるのだ。日本ではそれほど売れたアルバムではないと思うのだが、海外では評価も販売もかなりいいのかもしれない。それに私のようにこのアルバムを愛している人が多くいるのだろう。
 不思議な映像がイメージを高めてくれる。これ以外にもYOUTUBEでいくつかの曲を聴くことができる。

Going for the One / 究極

 Going for the One / 究極
1977/7 ★★★★
- SIDE A ---------------------------------------
Going for the One / 究極
Turn of the Century / 世紀の曲がり角
Parallels / パラレルは宝
- SIDE B ---------------------------------------
Wondrous Stories / 不思議なお話を
Awaken / 悟りの境地

- PERSONNEL -----------------------------------
Jon Anderson / ジョン・アンダーソン(ボーカル・パーカッション)
Chris Squire / クリス・スクワイヤー(ベース・ボーカル)
Steve Howe / スティーブ・ハウ(ギター・ボーカル)
Rick Wakeman / リック・ウェイクマン(キーボード)
Alan White / アラン・ホワイト(ドラムス)

Yes - Going for the One Sessions (1976)

 Going For The One はリハーサルビデオがYOUTUBEに豊富にある。なかでもこのパラレルの未完成なリハーサルはすごくかっこいい。ボーカルもギターソロもないのだが、演奏がタイトですばらしい。ベースもむちゃくちゃかっこいいなぁ。

Tormato / トーマト

 Tormato / トーマト
1978/9 ★
- SIDE A -----------------------------------------
A.Future Times B. Rejoice /
Don't Kill the Whale / クジラに愛を
Madrigal / マドリガル
Release, Release /
- SIDE B -----------------------------------------
Arriving UFO / UFOの到来
Circus of Heaven / 天国のサーカス
Onward / オンワード
On the Silent Wings of Freedom /

- PERSONNEL -------------------------------------
Jon Anderson / ジョン・アンダーソン(ボーカル・パーカッション)
Chris Squire / クリス・スクワイヤー(ベース・ボーカル)
Steve Howe / スティーブ・ハウ(ギター・ボーカル)
Rick Wakeman / リック・ウェイクマン(キーボード)
Alan White / アラン・ホワイト(ドラムス)
 実はこのアルバムは購入していない。このLPが発売されてジャケットを見てがっかりしたのだ。さらに「クジラ・・・」を聞いて完全に冷めてしまった。
 イエスの音楽に感じてていたなにかナイフの様のような「切れる」感覚がまるでないのだ。各曲はそれなりの演奏を聞かせてくれるのだが、この後ジョン・アンダーソンが抜けたことからわかるように、明らかにこのアルバムは失敗である。
 2003年に東京ライブで「クジラ・・・」を聴いたときは非常に複雑な気持ちだった。

Drama / ドラマ

Drama / ドラマ
1980/8 ★★
- SIDE A ---------------------------------------
Machine Messiah / マシーン・メシア
White Car / 白い車
Does It Really Happen / 夢の出来事
- SIDE B ---------------------------------------
Into the Lens / レンズの中へ
Run Through the Light / 光を越えて
Tempus Fugit / 光陰矢の如し

- PERSONNEL -------------------------------------
Trevor Horn / トレバー・ホーン(ボーカル・ベース)
Chris Squire / クリス・スクワイヤー(ベース・ボーカル・ピアノ)
Steve Howe / スティーブ・ハウ(ギター・ボーカル)
Geoff Downes / ジェフ・ダウンズ(キーボード)
Alan White / アラン・ホワイト(ドラムス)
 トーマト発表後、なんとリーダー的存在のジョン・アンダーソンがYESを脱退する。リック・ウェイクマンも脱退。残った3人が新たに加えたメンバーはニューウェイブ系のバグルスというバンドだ。
 これには多くのファンが驚いた。アメリカではまだ好評だったらしいが、イギリスではまるで受け入れられなかったらしい。

The Buggles / バグルス  Video Killed The Radio Star

 バグルスはジェフ・ダウンズ、トレヴァー・ホーンの2人によるエレクトリック・ポップ・デュオだ。
 1979年のデビュー曲『ラジオ・スターの悲劇(Video Killed The Radio Star)』が全英1位の大ヒットした。曲はユニークで演奏もすばらしい。
 高い能力と新しい感性でYESを再生できたと感じることもできたのだが・・・
 ついでだが、この曲は Internet Killed The Video Star として2000年にパロディーが作られた。当時はすごくうけたなぁ。

Yesshows / イエスショウズ

Yesshows / イエスショウズ
1980/11 ★★★
- SIDE A ---------------------------------------
Parallels / パラレルは宝
Time and a Word / 時間と言葉
Going for the One / 究極
- SIDE B ---------------------------------------
The Gates of Delirium / 錯乱の扉
- SIDE C ---------------------------------------
Don't Kill the Whale / クジラに愛を
Ritual (Part1)/ 儀式 パート1
- SIDE D ---------------------------------------
Ritual (Part2)/ 儀式 パート2
Wonderous Stories / 不思議なお話を

- PERSONNEL -----------------------------------
Jon Anderson / ジョン・アンダーソン(ボーカル・パーカッション)
Chris Squire / クリス・スクワイヤー(ベース・ボーカル)
Steve Howe / スティーブ・ハウ(ギター・ボーカル)
Rick Wakeman / リック・ウェイクマン(キーボード)
Patrick Moraz / パトリック・モラーツ(キーボード)
Alan White / アラン・ホワイト(ドラムス)
 ドラマの発表後すぐに、このライブ・アルバムが発表となった。私の持っているのは輸入版だ。この時、ジョンはいないのだが、このアルバムは脱退以前のライブなのでジョンもウェイクマンもいる。クリス・スクワイヤーが中心となってこのライブアルバムの制作が行われたらしい。

 個人的にこのアルバムは良いと思う。しかし、ドラマはもはやYESではなかった。このライブアルバムはイエスのプログレッシブ・ロックとしての最後アルバムである。まさに1980年、ロック界にはすでに新しい音楽が生まれ始め、プログレッシブ・ロックは終焉を迎えるのである。私にとって、その最後を飾るのがこのライブ・アルバムである。